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自分で出来る半衿のお手入れ

きれいな半衿が掛けられた衿元は、着ていても見ていても気持ちのいいものです。できるだけこまめに外して、お手入れしたいものです。また付着した汚れは早ければ早いほど生地に負担を掛けることなく綺麗になります。こまめなお手入れが半衿を長持ちさせる秘訣です。今回は弊店で最も人気のある「塩瀬半衿」のお手入れを方法をお教えします。絹はデリケートな素材ではありますが、扱い方を間違えなければ、ご家庭でもお手入れが可能です。但し、刺繍や複雑な紋織り、色物、縮緬の半衿はクリーニングでのお手入れが無難です。あくまで自己責任でのお手入れとなりますので、ご不安な方はご相談下さい。

用意するもの

用意するもの

1.半衿
2.中性洗剤(お洒落着洗い用洗剤)
3.アイロン
4.桶(つけ置き洗い用)
5.あて布(白地の薄手のハンカチ等)
6.ハサミ
7.歯ブラシ
8.ハンガー

まずは長襦袢から半衿を外しましょう

面倒でも縫い糸は引っ張らず、できるだけ細かく切って外すようにしましょう。
縫い糸が半衿に引っ掛かって、生地が攣ってしまうことがあります。

桶に水*を張って、中性洗剤を数滴溶かします。外した半衿の汚れ具合を確認して、汚れが酷くなければ数時間から一晩程度つけ置きします。汚れが酷い場合は、水で薄めた中性洗剤を歯ブラシにつけ、布目に沿って優しく擦りましょう。その後、つけ置きします。

*お湯は使用しないでください。
*あまり強く擦ると、毛羽立ちの原因となりますのでご注意ください。

すすぎはしっかり。脱水はやさしく。

汚れが落ちた事を確認したら、流水ですすぎます。
半衿に洗剤が残ると、変色を早める原因となりますので、よくすすぎましょう。まだ汚れが残っているようなら、再度歯ブラシで優しく擦ります。

軽く水を切って*、しわを伸ばしてから風通しの良いところで陰干しします。直射日光が当たらない様注意して下さい。

*強く絞ると、生地目が歪んでしまいます。タオルで優しく包みながら水気を切って下さい。

仕上げは丁寧に

半衿が完全に乾ききる前に、アイロンで仕上げます。
適度に残っている水分がスチームになり、小ジワもよくのびます

水で洗うと絹は縮みますので、生地目に沿って伸ばすような感覚でアイロン掛けします。温度はアイロンの表示を守りましょう。直接アイロンを当てると、テカリの原因になりますので、必ず当て布をして下さい。

半衿が完全に乾いてしまった時は、当て布に霧吹き等で水を含ませてからアイロン掛けをして下さい。 面倒な様ですが、慣れると意外と簡単なものです。

次回は半衿の掛け方をご紹介します。