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信州飯田紬 手おりの中の手織(廣瀬収宏・廣瀬草木染織工芸)

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商品説明

どんな言葉で表現すれば、この織物のふんわりと優しい質感がお伝えできるでしょうか。他のどの産地、作り手のものとも異なる、唯一無二の"絹味"。"手おりの中の手織"と名付けられた、廣瀬草木染織工芸・廣瀬収宏さんの草木染め手織り紬です。

南アルプスを望む長野県飯田市。自然豊かなこの町に廣瀬収宏さんが営む廣瀬草木染織工芸はあります。現在は廣瀬さんご夫婦と、長年共に織の仕事を続けてこられた織子さん(宮嶋さんなど)によって、素朴で丁寧な織物を手掛けられています。

廣瀬さんの手がける織物は、使用される糸や織の手間暇によって4つの種類(ランク)に分けられています。 それぞれの細かな説明は省略しますが、手間暇・仕事量の順に…
草木染無地紬→草木染飯田紬→じょうずな手織飯田紬→手おりの中の手織 の4種類に分けられています。


信州飯田紬 手おりの中の手織(廣瀬収宏・廣瀬草木染織工芸)
空気を織り込んだような、優しい布感…

そして、今回ご紹介する"手おりの中の手織"。
広瀬さんの工房で最も手間暇を掛け、理想とする織物に仕上がったものにだけに、この証紙(ラベル)が張られています。広瀬さんの理想である"人にやさしい織物"を表現するために"手おりの中の手織り"は全ての工程において、惜しみない時間と手仕事が重ねられています。

まずは"糸”。経糸は生糸と撚りをかけていない玉糸の単糸、緯糸には細い手紡糸が使われています。絹糸の豊かな凹凸と、蚕が糸を吐くときに描く8の字のカールを生かした糸はたっぷりと空気を含み、絹本来の艶と伸縮性を保ったまま、織物へと姿を変えていきます。効率や織易さとは真逆、"糸に寄り添う心"がなければ扱う事は出来ない、わがままだけれども、着る人に沿う優しい糸です。

次に"染め"。近隣の山々の草木から取り出した色が、糸に吸い込まれていきます。廣瀬さんの草木染めは、不思議と薄色~中間色までの色味が主流。以前お伺いした際に、このことをお尋ねすると…
「濃い色染めるには、どうしても何回も重ね染めをして、媒染を繰り返さなくちゃいけない。糸を痛めない様に…と思うと、優しい色になるんだよ。着物は着る物だから。」

そして最大の特徴ともいえるのが、その織。一般的な機織りのように"パンッパンッ"と激しく糸を打ち込む様子はまったくありません。機にかかった経糸が弓なりにたわみ、そこに筬で押し込むように"グッグーッ"を横糸が織り込まれています。糸を痛めなように…柔らかな織物になる様に…そんな想いが伝わってくる、廣瀬さん独特の織り方です。
*下記に工房にお伺いした際に見せて頂いた、機織りの様子を掲載しております。

こうしてようやく織りあがった反物を、さらに砧で叩き、艶と柔らかさを引出します。廣瀬さんの体調や織子の方々の高齢化もあり、"手おりの中の手織"は現在、月に1反程しか織り上げることができない大変貴重なものとなりました。

"手おりの中の手織り"その言葉に偽りはありません。
それは様々な産地や作り手の織物を御召になってこられた方程、はっきりと感じて頂けるはず。私の拙い文章と写真では、この織物の質感と美しさの半分もお伝えできていないと思います。ぜひお手に取って、手仕事の素晴らしさをご覧頂ければ幸いです。お手持ちの帯とのコーディネイトなどお気軽にご相談下さい。





■色について
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弊店にて検品後、弊店の基準に合格した国内の熟練の和裁士さんにお仕立てをお願いしています。袷仕立てをご希望のお客様は、ご注文時に八掛の色目(地色共・ご希望の色等)と、無地か暈しのご指示をお願いいたします。寸法のご相談などございましたら、お気軽にお申し付けください。

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信州飯田紬 手おりの中の手織(廣瀬収宏・廣瀬草木染織工芸)

【素材】
絹100%
【生地巾】
約40cm
【生地丈】
約12.5m
【価格】
売切御礼

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